レオという名前の選択
                   主任司祭 ジョヴァンニ・デリア
 新しい教皇が「レオ」という名前を選んだことは、彼が目指す教皇像を示
しています。現在、そこには二つの意味が明らかになっています。
 第一の意味は、教皇レオ13世とのつながりとその継承にあります。
レオ13世は「回勅の教皇」として知られ、86もの回勅を著しました。その
中でも最も有名なのが1891年の『レールム・ノヴァルム』です。この回勅
によって、カトリック教会は大きな転換点を迎えました。これは教会史上初
めて、社会問題を明確に取り上げた回勅であり、教会の近代的な社会教説の
礎を築いたとされています。そのため、レオ13世は「労働者の教皇」や「社
会的教皇」とも呼ばれました。「レオ14世」という名の選択は、こうした教
皇像を理想とし、現代社会の課題に目を向け、教会をそれに適応させていく
覚悟を表しています。
 第二の意味は、教皇フランシスコとのつながりにあります。フランシスコ
会の資料には、アッシジの聖フランチェスコとブラザー・レオとの深い友情
が記されています。実際、ブラザー・レオは聖フランチェスコの秘書を務め、
彼の教えや出来事を忠実に書き残し、公にしました。したがって、「レオ 14
世」という名は、前任者である教皇フランシスコが始めた道を受け継ぎ、そ
れを歴史と教会に根付かせる者としての意志を表しています。
 聖フランチェスコがブラザー・レオに口述した祝福の言葉は、「主のしもべ、
ブラザー・レオ、主があなたを祝福してくださいますように」で締めくくら
れています。この言葉を私たち自身の祈りとし、教皇レオ14世に捧げます。

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