十字架につけられたイエス・キリストが復活されました
主任司祭 ジョヴァンニ・デリア
復活祭の福音書では、イエスは家に閉じこもっている弟子たちのところに来て、「あなた方に平和がありますように」と言われました(ヨハネ20章1節9)。その後、イエス・キリストは自分が幽霊ではなく、十字架上で死んだイエス・キリストであると見せるために、手足の傷と脇腹の傷を見せました。なかなか信じることができない弟子たちの前に、イエス・キリストは二度、「あなたがたに平和があるように」(21 節)と繰り返されます。
世界で多くの戦争が起きている今年の復活祭に、私たちの目も弟子たちと同じように信じられない思いでいっぱいです。私たちの心は、これらの戦争に対する恐れと苦悩で満たされています。だからこそ私たちは、イエスが本当に復活されたこと、イエスが本当に死に打ち勝たれたことが信じ難いでしょう。これは幻想なのでしょうか?
いいえ、そうではありません。イエス・キリストは復活されました。愛の勝利を信じ、和解に希望を抱くために、私たちは復活した十字架につけられたイエス・キリストを必要としています。今日、再び私たちの間に来て、「平和があなた方とともにあるように」と言ってくださるイエス・キリストを必要としています。
イエス・キリストだけが今日、私たちに平和を告げることができます。イエス・キリストだけが、十字架の傷を負っているのですから。
その輝かしい傷を見ると、私たちの信じられない目が開き、固く閉ざされた心が開き、「平和があなた方と共にありますように」という復活のメッセージが聞こえてきます。私の願いは、私たちの生活、私たちの家庭、私たちの国にイエス・キリストの平和を受け入れることです。平和は可能です。平和は義務です。平和はすべての人の第一の責任です。平和な復活祭を過ごせるよう努力していきましょう。